100%ハワイ島カウコーヒー(ハワイカウ)取扱専門店

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ハワイカウコーヒー紀行

カウコーヒー紀行

Kana'uCafeカウ地区の気候と土壌

マウナロア火山を中心に左右に分かれたコーヒー生産地。その香味はまったく違う質と言われています。なぜこのように香味が違うコーヒーが出来上がるのかとても興味深いですね。

そこで両地区の気候を調べてみました。

 カウ地区

ほぼ一日中曇りが多い。平均気温は10℃~20℃。

 コナ地区

午前中は晴れ、午後以降雲に覆われ雨が降りやすい。平均気温は16℃~28℃。

カウ地区がコーヒー栽培をする上では不利なように思えますが日照時間が少ないカウ地区のコーヒーは、種が時間をかけてじっくりと糖質を貯めこみ、それがフルーティな香りを生み出すと言われています。

ローストマスター自身、コナコーヒーをこれまでに多く飲んでいないので厳密な比較を出来ませんが、今回の旅で何度かコナコーヒーを飲む機会がありました。コナコーヒーはシャープな酸味が特徴であり、カウコーヒーは甘味を持った酸味という違いがあるように大雑把ですが思います。

カウ地区のコーヒー栽培はコナ地区から持ち込まれたものからスタートしているため種の違いは殆んどないと思われます。とすると香味の違いは『気候』と『土壌』の違いと思われます。

同じマウナロア火山から噴火した火山灰、火山礫、溶岩で出来あがった土地ですから土壌の成分などの違いも殆んどないと思いましたが、コナ地区は新し い溶岩質の黒土の土壌でコーヒーを栽培しているのに対し、カウ地区は70年ほど前からサトウキビ栽培をしていた古い土地だった事から、溶岩ベースの土が少なく肥料が馴染んだ赤土の肥えた土壌とも言われています。


Kana'uCafeカウコーヒー

さて、みなさんハワイのコーヒーと言えばコナコーヒーですよね。ここ数年ハワイコナを【凌駕する】コーヒーが出現してきました。というのもSCAA(アメリカスペシャルティコーヒー協会)が開催するカッピングコンテンストでコナの農園を差し置いてカウの農園が上位を占めるようになってきたのです。

アメリカ・オバマ大統領の就任晩餐会で使用されたコーヒーが『カウコーヒー』だったことが認知度を一気に高めました。大統領はハワイ州出身なのです。

歴史的な経緯ではコナコーヒーは当初からコーヒー農園として開発されてきた地域ですが、カウコーヒーの生産地はもともとサトウキビ農園として開発された地域でサトウキビ生産の衰退とともにコーヒー農園に切り替わってきたという経緯があります。 ですから歴史的な年数はコナにはかないませんが現代的な農業技術と生産に対する個々の農園の高い意欲が実を結んだ結果と言えます。

ローストマスターもここ数年来の飛躍的な質の向上は何が要因となっているのか気になっていました。この件、《カウコーヒーフェスティバル》でRusty'sHawaiianオーナーのローリーオブラに聞きました。

『小さな農家が寄り集まって栽培技術の向上に努めた。害虫が発生したら地区全体で対応した。すべて小さな範囲で目の届く範囲で最大限の質を向上させた。』とのこと。さらに『コナの轍を踏まないようにしないとならない。』とも言い放ちます。ローリーオブラはカウ地区の農協の代表も務めているのです。さすがに全体を見渡していると思いました。

当店ではローリーオブラが丹精を込めて育てたコーヒーを『ラスティーズハワイアン』として販売していますのでご覧ください。

カウ地区には日系の方が大勢住んでいます。その昔サトウキビ栽培で入植した方達です。しかし現時点でコーヒー栽培をしている方は少ないと聞いています。

カウ地区で採れるコーヒーを<カウコーヒー>、コナ地区で採れるコーヒーを<コナコーヒー>と覚えておけば大丈夫です。

ハワイ島のコーヒー2大生産地になり得る可能性をもっている生産地区がカウ地区なのです。